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ピアニストから見たクラシックギターの魅力

更新日:2022年6月10日

教室のYouTubeチャンネル「リベルテ音楽ちゃんねる」の企画で、ギタリストの清水先生にクラシックギターを習い始めて1か月半が経ちました。


元々10年以上のクラシックギターファンなのですが、実際に演奏してみると日々色々なことに気が付きます。そこで、今日はピアニストから見たクラシックギターの魅力について書いてみようと思います!

 

ピアノとギターには共通点が多い?


普段ピアノを弾いている私にとってギターを弾くことはとても新鮮なのですが、その中にも共通点があると感じることがあります。まったく新しい楽器に挑戦するのも良いですが、少しでも共通点があるとハードルが高すぎず親しみやすいのかもしれません。


まずは、ピアノとギターの似ていると思う部分を挙げてみたいと思います。

 

ピアノとギターの共通点


・ソロ楽器である

どちらとも1人で完結することができる楽器です。1人でメロディと伴奏の両方を弾くことができるので、ソロの作品を演奏することができます。

簡単に1人でハーモニーを生み出すことができるのは、共通する魅力かもしれませんね。


・弦楽器である

ピアノもギターも弦の振動を使って音を出している楽器です。ピアノは弦をハンマーで叩く、ギターは弦を指で弾く(はじく)という方法で演奏されます。そのため、一度音を鳴らすと音の大きさは維持せず、減衰していきます。これは大きな共通点だと思います。ヴァイオリンやクラリネット、声などは音を出してからクレシェンドしたりが出来ますが、ピアノもギターも音を鳴らしてしまったら振動の自然法則に従うしかありません。


これらの2つの共通点を持つということは、演奏する音楽がとても似ているということだと思います。ギターとピアノの音楽はどちらも「オーケストラ」に喩えられたりしますが、役割が同じだからこそですね。



 

ピアニストから見たクラシックギターの魅力


では、ギターが持っている魅力はどんな所でしょうか?私の主観となる部分もありますが、思いつく限り書いてみたいと思います。


・音色の繊細さ

クラシックギターは弦を指で弾いて(はじいて)演奏するシンプルな構造のため、自分の技術が実際の音に直結しています。それに対して、ピアノの場合は1つの音を出すための鍵盤の部品だけで7、80個が使用されています(ピアノ全体では8,000-10,000個)。機構が複雑かつ響板の響きが大きいので、ある程度の音質は保証されています。

自分の音色に正面から向き合うギターは、誤魔化しが効かない分、耳を澄まして演奏する必要があります。その分、奥が深い楽器と言えると思います。


・ジャンルが豊富

ギターはピアノよりも手軽に持ち運べるため、昔から広い地域で普及しました。たとえば大きな違いは南米諸国に根付いた音楽です。南米の伝承音楽ではギターが使われることが多いです。ギターの音楽はスペインが中心だと思われがちですが、ヨーロッパ諸国から南米諸国まで、国や地域ごとにジャンルも様々な作品が存在します。


・特殊奏法が豊富

ピアノの特殊奏法といえば、弦を直接弾いたり(はじいたり)擦ったりする内部奏法や、肘や手の平で多数の音を同時に弾くクラスター奏法、鍵盤のフタなどを叩くなどがあります。が、現代音楽を演奏しない限りはお目にかかることがありません。ホールなどでは内部奏法は禁止されていることがほとんどです。


しかしギターでは、ハーモニクスやピチカートなどを筆頭に特殊奏法が頻繁に出てきます。和音の弾き方にはラスゲアード、ストロークなどのバリエーションがあり、タンボーラやタバレット、チャスキードなどのパーカッション的な奏法など様々です。奏法のバリエーションという点では、ピアノよりギターの方が断然豊富だと言えるでしょう。ある程度の作品を弾けるようになって来たら、頻繁に出てくる奏法がいくつかあります。


ピアノとギターの特殊奏法については、また別の機会に詳しく解説したいと思っています。


・旋律楽器や声のように歌うことができる

ギターではビブラート、ポルタメントができます。この2つは旋律楽器や声が持つ特徴的な奏法です。ギターのビブラートは弦を細かく震わせて音程を上下させます。ポルタメントは弦を弾いてから弦を押さえている指をスライドさせます。


ピアノは音を出してしまうと、音を変化させる方法はペダルしかありませんが、ギターは弦に直接触れているので、音を出した後に変化を付けられます。そのため、声やヴァイオリンなどの旋律楽器のようにメロディを歌うことが出来ます。


・デュオ〜大人数のアンサンブルができる

ギターはアンサンブルの編成の選択肢が豊富です。デュオ、トリオ、カルテットからギターオーケストラまで多彩な編成があり、編曲でクラシックのオーケストラ作品なども弾くことができます。


 

ここまで、演奏の観点からの魅力を挙げてきましたが、それ以外の視点で見てみましょう。


・簡単に持ち運べる

楽器が無い場所でも、自分でギターを持って行けば気軽にどこでも演奏ができます。他の楽器でも可能ですが、これはピアニストからすると羨ましい点です。


・音量が小さい

ギターは人が話す声と同じくらいの音量だと言われています。音量が小さいため騒音などのトラブルになりにくく、気軽に自宅で楽しむことができます。


・楽器が比較的安価

ピアノもギターも安いモデルから高いモデルまでありますが、ギターの方が比較的安価で買うことができます。

プロのピアニストが自宅で使うグランドピアノは100万円程度〜、ギターはプロが使うもので数十万円〜となっています。プロではなく初心者の方が弾くピアノの場合は、電子ピアノの場合は安いモデルは5万円程度〜、アップライトピアノの安いモデルほ30万円程度〜に対して、クラシックギターの場合は2万円程度〜となっています。(どちらも上を見たらキリがありませんが。。)


 

最後に感想・・

以上がギターを始めて1か月程で思いついたギターの魅力でした。ピアノにもギターにもそれぞれの良いところがあって、共通する部分もありますね。私は自分の音楽を深めるために、ギターからの学びを取り入れていきたいなと思っています。


また、私がクラシックギターの作品をピアノで弾かせていただくことで、そこからのインスピレーションを逆輸入していただけるような事が起きたらいいなと願っています。お互いのインスピレーションをハイブリッド的に使えたら良いですね♪そうしたら、私は素晴らしいギター音楽を聴くことができますから。編曲活動にも活かすべく、ギターの練習に励みたいと思います!

 

ここまで読んでくださったギタリストの皆さま、まだ私の知らないギターの魅力がありましたら教えていただけたら嬉しいです。是非ブログやTwitterのコメントからお待ちしております!

 

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