「アレイムビラ」のご紹介1 楽器について
更新日:3 日前
こんにちは。普段はピアノ教室を担当しています、清水沙也果です。アレイムビラという楽器に興味を持ってくださり、ありがとうございます。この楽器を弾いていると様々な質問をいただきますので、この記事で楽器についてまとめます。
アレイムビラとは

アレイムビラ(Array Mbira)は、アメリカのカリフォルニア州にある「Array Instruments」のPatrick Hadley氏とBill Wesley氏が発明した近代の楽器です。「Mbira(ムビラ・ンビラ)」はアフリカのジンバブエのショナ族が古くから演奏していた民族楽器で、オルゴールの原型になった楽器とも言われています。両手で持って親指でキーをはじいて演奏することから「親指ピアノ(Thumb piano)」とも呼ばれます。

非常に素朴で心地の良い音で、瓶のフタなどを振動させて「さわり」の音を付けることもあります。近年日本でよく見かけるようになったカリンバもこの楽器の仲間です。このアフリカのムビラを元に、西洋のクロマチック・スケールの音を網羅し、西洋的な和声(コード)進行を使った音楽が演奏できるように新しくデザインされています。
楽器の構造
アレイムビラにはSemi hollow bodyタイプとAcoustic bodyタイプの2種類があり、それぞれ響きが異なります。私が持っているAcoustic bodyの楽器は、ボディが四角い大きな空洞の箱(縦50cm×横77cm×高さ15cm、キーの高さまでだと28cm)で、その前面上部にキーが頑丈に固定されています。ボディに振動が非常に伝わりやすく、クラシックギターよりもサステインが長いです。キーを弾くとボディで振動が増幅され、さらに他のキーと共鳴するため、よく響きます。音量は小さめで、カリンバと同じくらいです。サウンドホールは側面に2か所あります。

キーについて

キーは見た目が細く金属製なので、弾くと痛そうに見えるようですが、先端は丸く滑らかになっているため、指へのダメージはほとんどありません。キーはハイカーボンスプリングスチール製で、弾力があってしなやかです。
キーの配列
アレイムビラは、ピアノの鍵盤と異なるキー配列を持っています。隣に完全5度の音が並ぶため、キーの並びは次のとおりです。
ドC―ソG―レD―ラA―ミE―シB―ファF#―ドC#…

この並びには、機能和声(コード)の音楽が弾きやすいという利点がある反面、隣り合った音が弾きにくいため、一般的なメロディを弾くのは難しくなります。同じ種類の和音を弾きやすく、転調しやすいキー配置で、ギターでコードを弾いていく感覚に近いです。主要三和音の仲間など一般的なコード進行は、手をほとんど移動させずに弾けるため、コード理論を理解している人には演奏しやすい楽器です。
3オクターブ型、4オクターブ型、5オクターブ型の種類によって、キーの数が変わります。5オクターブなら1つの音につき5本、3オクターブなら3本がひとまとまりに並び、演奏者から見ると縦に並んだように見えます。音が狂ってきたら、六角レンチでネジを緩めて自分で調律します。
内蔵マイク
ピエゾピックアップでステレオ集音ができます。音をまんべんなく拾えるため、集音やアンプを通した音は非常に良いと個人的には思います。アコースティックの音は小さいので、無理に力を入れて弾くよりも、アンプを通した音のほうが柔らかくきれいに聞こえます。
ボディの上側面にあるジャックの中に、マイクが内蔵されています。



演奏方法
まだ演奏者が少ない楽器なので、決まった奏法はありません。指の腹で弾く場合と爪で弾く場合とで音質が変わり、音量はキーを弾く強さで変えられます。この点は、ピアノやハープなど、クラシック音楽で使う表現方法に通じるところがあります。
音質を揃えて弾くのが非常に難しく、それぞれの指が独立して動くピアノなどの楽器の経験があると、弾きやすいと思います。両手で別の動きをする点はピアノと似ていますが、押すというより弾く(はじく)感覚で演奏するため、指の使い方はかなり異なります。
ケース
私の場合は、輸送に必要なハードケースを楽器と一緒に購入しました。持ち手と車輪が付いているので、転がして移動できます。中は楽器にぴったりで、キーが完全に保護される作りです。



楽器を入れた状態ではかなり重く、女性が持ち上げて運ぶのは難しいと思われます。
購入については、次の記事で書きます。なお、私がアレイムビラを購入したのは2014年9月ですので、現在の購入方法は分かりません。詳しくは、こちらのサイトをご覧ください。




