笹久保伸「PYRAMID-破壊の記憶の走馬灯」のご案内です。
『骨のように削られたPYRAMIDに反射した太陽は、地域文化精神の崩壊を静かに秩父盆地に暗示投影している。』by 笹久保 伸
“アンデス音楽と現代音楽を演奏するギタリスト"という範疇を遥かに飛び越え、映画や美術などジャンルを気にしない様々なアート活動を行う笹久保 伸の最新作は、地元秩父をコンセプトにしながら、これまでとはまた違った側面を見せてくれる作品に仕上がりました。
『PYRAMID』と題されたこのアルバムは笹久保伸の24枚目のCD作品であり、セメント採掘で変貌する、古くから秩父の民間信仰の霊山として知られる「武甲山」の破壊をコンセプトに制作されています。セメント採掘によりその景観は年々変化し、削られたその姿はまるでピラミッドのようになっています。
ペルーでアンデス音楽を研究した笹久保伸は、帰国して以来、秩父での創作活動を続けるにあたり、『目の前にある消えかけるテーマ』を題材とし、去年は「秩父遥拝」という、秩父の滅びた仕事歌を現代解釈で録音したCDを発表しました。そして、今作では、秩父にとっての「神の山」の歴史を音で振り返るアルバムを制作したというわけです。
「このアルバムは、時代の変化とともに忘れ去られる文化の記憶へのオマージュであり、同時に秩父をテーマとした芸術的探究・音楽的挑戦でもあります」と笹久保は言います。
なお、同タイトルの映画も撮影され、10月の山形国際ドキュメンタリー映画祭での上映が決まっています。
今作は、笹久保と共に“秩父前衛派"として活動を共にするサンポーニャ奏者である青木大輔との共作として発表されています。青木大輔の緩急の振り幅の大きい天才的な演奏と、様々な表情で演奏される笹久保のギター。この2人を中心に、ゲストとして参加する、4曲で少女のような清らかな歌声を聞かせてくれる木村美保の歌声、やはり“秩父前衛派"として活動する清水悠のエレキギターが、さらにアルバムに多彩な表情を与えています。
試聴はこちらから🎧
笹久保伸「PYRAMID-破壊の記憶の走馬灯」
¥3,000 税込
1.空峠
2.Pyramid 12:30
3.雨乞岩
4.三ツ岩
5.屏風岩
6.幕岩
7.大蛇窪
8.故郷喪失者
9.ピラミッドの石灰岩
10.孤独の骨の夜
11.飯盛山-エボシ岩
12.西参道 破壊の記憶の走馬灯
13.Pyramid 12:30 (Bonus track)
Shin Sasakubo: Guitar
Daisuke Aoki: Siku
Miho Kimura: Vocal, 2,8,10,13
Haruka Shimizu: Electric guitar, 1, 6
Naoki Takano: Drums, 6
Hiroto Hayashi: Voice, 13
Recorded, mixed and mastered by Noritaka Yamaguchi at Studio Joy, Chichibu
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