クラシックギタリストの樋浦靖晃さんのリサイタルを聴きに上野の東京文化会館に行ってきました。
プログラムに清水悠編曲作品を演奏していただけると伺っていたので楽しみにしていました。
今回のブログではこちらの公演レポートを書きます。
プログラム
一部
ファンタジア第10番 / ルイス・デ・ミラン
皇帝の歌 / ルイス・デ・ナルバエス
ルドヴィーコのハープを模したファンタジア第10番/ アロンソ・ムダラ
モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲 Op.9(1821年) / フェルナンド・ソル
演奏用断章 Op.54(1833年) / フェルナンド・ソル
二部
他人の顔 Waltz(1966年)/ 武満徹 / 清水悠編曲
ギターのためのトッカータ(1970年) / 伊福部昭
メリークリスマス・ミスターローレンス(1983年) / 坂本龍一 / 押尾コータロー編曲
青い月に震える(2021年) / 畑中雄大
アンコール
アルハンブラの思い出 / フランシスコ・タレガ
聖母の御子 / カタロニア民謡
前半はルネッサンス期と古典のプログラム、後半は邦人作曲家の作編曲作品や新作もあり、幅広く聴き応えのある公演内容でした。
特にソルの演奏用断章 Op.54(1833年)は初めて聴きましたが、印象に残るものでした。
演奏時間が18分を超える長い曲でしたが、ソルの様々な技法の詰まった名曲で楽しめました。
この曲はソルがコンサートピースとして作曲したそうですが、あまり演奏される機会がないそうです。
私の編曲作品は安部公房原作、勅使河原宏監督の古い日本映画「他人の顔」の劇中曲で、元々はギタリストの笹久保伸さんの依頼で編曲したものですが、いつも樋浦さんに演奏していただいています。
私自身はこの編曲を演奏したことはないのですが、素晴らしい演奏家に弾いていただけてとても嬉しいです。
樋浦さんの繊細な音色とテクニックは見事なもので、往年の名曲から新作まで楽しめる良い一夜となりました。
今回の公演は二度の延期の末にようやく開催できたそうで、樋浦さんにはとりわけ想いの強いものとなったのではないかと思います。
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